湯河原町立湯河原中学校
【研究の目的】
中学校の理科においては、課題の発見、探究、解決という探究過程を通じた学習活動を行い、それぞれの過程において資質・能力の育成を目指している。本研究では、3Dプリンターを活用することで、「触れる」、「見る」という体験を多くして、科学的思考力、判断力を育むことを目指した。
【研究の内容】
個別実験ができるように、「試験管立」と「ピペット置き」をクラスの人数分作成した。演示実験やグループ実験ではなく、個別実験にすることで、より興味をもって実験に取り組み、科学的思考力や判断力が高まる授業を目指した。
国土地理院の3Dデータをもとに、身近な火山の3D火山地形モデルを4人グループに1つずつ渡せるように作成した。「幕山を形成したマグマの特性を調べよう」というテーマで授業を行い、「幕山」の地形図、3D火山地形モデル、岩石標本を用いて、「幕山」を形成したマグマの特性について考察する授業を行った。
【研究の成果】
1人1人に実験を直接体験させることができ、基礎的な知識・技能を身に付けさせることができた。個別実験、グループ実験、そしてクラス全体による結果発表と討論という流れを確立することができた。個別実験も含めた授業の展開が、「科学的思考力、判断力の育成」につながったと考えた。
プリントや教科書では、平面的にしかとらえることができない「火山」を3Dモデル化したことで、火山を立体的にみることができたり、直接触れることで、その傾斜を体感したりすることができ、理解が深まった。3D火山地形モデルを使用する授業展開にしたことで、火山とマグマの性質とを関連させた見方や考え方の育成をすることができた。
学校名 | 湯河原町立湯河原中学校 |
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テーマ | 科学的思考力と判断力の育成をめざした授業の工夫 ~3Dプリンターの活用~ |
都道府県 | 神奈川県 |
学校ホームページ | https://yuchu.ed.jp/ |