大阪信愛学院小学校
本校では、従来まで定性的に記録されていた実験結果をセンサー技術によって定量化し、それらを用いて多面的な考察を可能にする理科授業の開発を目指している。そのために、小学校第6学年「植物の養分と水の通り道」を題材として理科授業をデザインし、その有効性の検証に取り組んでいる。本レポートでは、2023年6月に実施された実験授業の概要や児童の様子について紹介する。
授業では、教育用デジタルセンサー「AkaDako 探究ツール(TFabWorks社)」を利用し、科学情報の定量化を行った。特徴的な活動の1つとして、植物の蒸散に関する実験が挙げられる。植物の葉とデジタルセンサーをポリエチレン袋で覆い、実験開始時から15分後までの袋内の湿度をリアルタイムで計測した。実験後には、定性的データ(実験後は袋内に水滴が付いていた)と、デジタルセンサーで収集した定量的データ(袋内の湿度の割合が一定ペースで高まった)を活用して、考察活動を行った。最初は、袋内の水滴や曇りを見て、「植物は水滴を出している」と考える児童が多くいたが、数値化された湿度データを検討することで、「植物は水滴ではなく、気体の水蒸気を出している」という結論を導くことができた。
学校名 | 大阪信愛学院小学校 |
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テーマ | センサーを用いて実験結果を数値化し、多面的な考察を可能にする理科授業の開発 |
都道府県 | 大阪府 |
学校ホームページ | https://el.osaka-shinai.ed.jp/ |