八幡市立男山中学校
本研究では,中学校理科における「見方・考え方」のうちのひとつにある「条件制御」に着目している。実験操作の中で条件を制御することは必要不可欠であり,小学校段階より取り扱われている。しかしながら,ピアジェの発達段階説によれば,「条件制御」のような抽象的な思考操作を行うには認知的な発達の段階として,形式的操作期に達している必要があるとされている。
本実践では、はじめに本校と研究協力校の第2学年を対象に、認知的発達段階を調査するテストを行った。その結果、先行研究と同様に、具体的操作期に位置する生徒が大半であることが確認できた。その実態をふまえ、思考操作(見方・考え方)の意義の理解を促す授業案として、5月上旬に「光合成の際、二酸化炭素の出入りはあるのかどうかを調べる実験」、5月下旬に、「唾液によってデンプンは分解されるのかどうかを調べる実験」の実験計画を立てる授業を行った。どちらの授業においても生徒たちは、「この変数は必要か」という点に注目し討論することで、翌授業日の実験の際には、「何を調べるためにこの試験管を使っているのか」を確かめながら実験する様子が見受けられた。
夏休み中には本校校区の小学校2校との合同研修において、実践の経過と生徒たちの認知的発達段階の現状について共有した。
学校名 |
八幡市立男山中学校 |
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テーマ |
理科の見方・考え方「条件制御」を育む理科授業の開発 |
都道府県 |
京都府 |
学校ホームページ | https://www.kyoto-be.ne.jp/otokoyama-jhs/cms/?page_id=0 |