寝屋川市立第七中学校

 

 本校の理科授業では、授業の終末に科学レポートとして「人に教えるために書く」という教授方略を取り入れている。この教授方略は、実際に目の前にいない年下の相手を想定し、その相手にも分かるように本時に学習したことを説明するものである。年下の相手にも分かってもらえるように書くために、理科の用語ばかりを利用するのではなく、簡単な表現や情報を補足するために図や絵などを差し込み、具体事例を取り入れたレポート書いていく。

 今回の実践では、科学レポートを書くことが得意な生徒が書く際の視線および思考を分析した。生徒の視線および思考過程を分析するために、Tobii Glass 3を利用した。Tobii Glass3は、黒目の位置を計測し注視部位が明らかになる道具である。さらに科学レポートを書く際、発話思考法による方法を利用して生徒には「どのようなことを考えているのか」を話しながら書くように依頼した。

 分析の結果、科学レポートを書くことが得意な生徒は、一度あたりの教材を注視する時間が長いことが明らかになった。教材を確認し、その後、記入するなかで十分に理解していない部分をあらためて教材を確認する視線移動である。また、発話思考法から思考過程を分析すると①全体の把握②自分自身での振り返り③教科書の確認④自身の論述⑤教科書で確認するという思考過程であった。

 

 

 

学校名

寝屋川市立第七中学校

テーマ

「人に教えるために書く」ことにおいて,生徒の学習の取り組み方の解明

都道府県

大阪府

学校ホームページ

 

https://www.city.neyagawa.osaka.jp/organization_list/kyoikuiinkaijimukyoku/kyouikusidou/gakkouitiran/DaisitiKategori/22724.html