茨城県立鹿島高等学校附属中学校

 生徒の科学的な探究する力を育成するため、STEAMのアプローチを取り入れた2つの実践を行った。

 実践1では、中学3年生を対象に「化学変化とイオン」の学習を通じ、理科、美術、技術、数学のコラボレーションによるSTEAM型授業を展開した。まず、硝酸銀水溶液と銅の金属片のイオン化傾向の差を利用し、「世界に一つだけの金属樹ボトル」を制作した。これを美術科のボックス・アートに組み込み、micro:bitを使用してイルミネーションをプログラミングし、光の演出を施した。作品は学校公開日に展示され、中学生だけでなく、小学生や高校生、保護者からも幅広く好評を博した。

 実践2では、中学1年生が1人1台ICT端末を使って「光の性質」に関する課題解決型のプロジェクト学習を実施した。小学3年生を招き、生徒主催の「光のサイエンス・マジックショー」を計画し、開催した。このイベントを通じて「光の性質」の学習目標が明確になり、最終的な実演に向けて生徒が単元全体にわたり主体性をもって探究的に学習できるようサポートした。実演の際はICT端末を用いてGoogleスライドやKahoot!、Canvaなどの学習支援アプリを活用し、小学生向けにプレゼンテーションを行った。11月14日には文部科学省 国立教育政策研究所 教科調査官 小林一人氏と真井克子氏を講師にお招きし、県内小中学校、高等学校に向けて公開授業を実施した。当日の様子は新聞でも報道され、ホームページにも掲載されるとともに、異なる校種の先生方からも肯定的な評価をいただいた。今後も生徒たちの科学的に探究する力の向上に繋げていきたい。

学校名 茨城県立鹿島高等学校附属中学校
テーマ 課題解決による科学的に探究する力の育成 〜1人1台ICT端末を活用したSTEAM教育の実践~
都道府県 茨城県
学校ホームページ https://www.kashima-jh.ibk.ed.jp/