猪苗代町立猪苗代小学校

　本校には、「猪小っ子タイム」と呼ぶ時間がある。それは総合的な学習の時間で、課題を発見する力や、見通しをもって課題を解決する力、結果をわかりやすくまとめて表現する力、といった資質・能力の育成を目指している。猪小っ子タイムでは、３年生で猪苗代の生き物、４年生で猪苗代の偉人、５年生で猪苗代の自然環境、６年生で猪苗代の歴史と未来、をテーマとしている。
　しかし、課題があった。テーマが初めから設定されているため、子ども達にとって受動的な側面があり、主体的に取り組めるものになりきれていなかった。この課題の解決のため、「STEAM教育」の視点を取り入れることとした。
　今年度の５年生の猪小っ子タイムでは、猪苗代の自然環境について調べる中で、子ども達は「猪苗代湖でたくさん見られる菱の実について調べたい！」という想いを高めていった。そのため、日産財団の助成金を活用し、講師の先生とバスを手配し、菱の実の実態を現地で調べ、学びを深めることができた。「学んだことや発見したことをたくさんの人に伝えたい！」という子ども達の気持ちから、学習発表会（「わくわく発表会」）で発表することになった。前のめりで猪小っ子タイムに取り組んできた児童達は、セリフや伝え方を自分達で積極的に相談しながら発表を創り上げ、発表当日には会場から大きな拍手を受けていた。