東京学芸大学附属竹早中学校

 「科学技術の開発や科学理論の発見過程から創造的な思考力の育成を目指す理科学習」をテーマに、科学史とSTEAMの視点を複合的に取り入れた授業設計を複数行った。その成果を以下にまとめる。

【成果1】科学史を参考に、創造的な思考力を育成できたこと

 ボルタ電池の次に開発された電池を、自分たちで創造的に作成する活動を行った。その際、どのような問題点を克服し、社会的なニーズに応えるのか、これまでの電池の歴史から考えた。写真は、開発された電池の1つである。この電池は、風車型にして銅板を回転させる設計によって、ボルタ電池の課題である分極を防ぐというものであった。完成した化学電池の姿は班によって異なったが、科学史から検討されたボルタ電池の課題は一致しており、それを基に様々な創造的な電池が提案された。

【成果2】「科学の本質」にせまる生徒の姿が確認できたこと

 実践では、科学者のように連続した探究過程を経ることを重視した。その結果、「科学の本質」を捉えようとする生徒の姿が見られた。例えば、「創造的に考えるだけではダメで、理論に創造性を加えることが重要」や「より便利な電池を開発はできるが、環境面への負荷を考えると科学で解決できることには限界がある」といった記述が、学習の振り返りで見られた。

学校名

東京学芸大学附属竹早中学校

テーマ 科学技術の開発や科学理論の発見過程から創造的な思考力の育成を目指す理科学習
都道府県 東京都
学校ホームページ https://www2.u-gakugei.ac.jp/~takechu/

前の記事

壬生町立壬生北小学校

次の記事

関西大学初等部